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経済・雇用
朝日新聞出版

運用テクニックに秘密は? 富裕層に学べ!

初出:2012年2月3日号
WEB新書発売:2012年2月3日
週刊朝日

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運用テクニックに秘密は? 富裕層に学べ


 日本に「億万長者」は174万人いる。この人たちはいま地震や放射能に加えて、財政や増税を心配している。低迷が続く日本経済の将来に希望が持てないからだ。資産の防衛に人一倍、敏感な彼らは、どのようにお金を運用しているのだろうか。さらなる「危機」が起きる前に、富裕層のテクニックを学びたい。

◇富裕層が実践する三つの運用術
◇「株よりおいしいジェット機運用」
◇日本経済に迫る「3月危機」
◇「日本売り」でも円高だけ続く?




 東京・銀座からお台場方面に車で約20分。都心の喧騒から少し離れた海沿いの場所に、富裕層向けの完全会員制のホテルがある。運河に照り返された陽光でキラキラ光る建物は、選ばれた者だけが訪れることができる高級感を醸し出す。
 会員権の価格は、最高級のタイプで、なんと3千万円(1年間で24泊可能)を超えるというから、驚きだ。
 タクシーでゲートに近づくと、おしゃれなチェスターコートに身を包んだ門番が駆け寄ってきて、会員か、もしくは会員による招待客か、チェックされる。無線で確認が取れ、無事に通過できた。
 「この辺りは埋め立て地なので、新しくできた道路が立体交差し、初めて来る人は迷うことも多いんですよ。まさに隠れたホテルって感じです。お忍びで有名人もたまに訪れてますね」(タクシーの運転手)
 ドアマンに重厚なドアを開けてもらうと、広々としたロビーには生けられたユリのにおいがあふれていた。
 このホテルの会員で、記者を招待してくれた金融関係会社の社長が言う。
 「静かに仕事をしたいときや、こうして人と会ったりするときに利用してますね。仕事が終わると、夜はゆっくりとジャグジーに入って、マッサージをしてもらったりしてますよ」
 地下駐車場に行くと、フェラーリやベントレーなど、1千万円以上の最高級車がズラリと並んでいた。大衆車は一台もない。まるでバブルのときのような光景だが、現在の日本の一部である。
 長引くデフレ不況、東日本大震災、政治不信などですっかり自信をなくしてしまった日本経済だが、日本は依然として世界に誇る富裕層国家なのだ。
 米証券大手メリルリンチと仏コンサルティング会社キャップジェミニが発表しているリポートによると、2010年の日本の富裕層人口は、前年からやや増えて174万人に達した(次のグラフ)。米国(310万人)に次いで世界2位で、世界の富裕層人口1090万人の約16%を占めているという。


 「一般的に富裕層とは、金融資産を1億円以上保有している層と言われています。職業で多いのは、経営者、開業医の順番です。最近は少子高齢化で後継ぎが少ないせいか、中小企業の経営者が会社を売却して引退し、富裕層になるケースも増えてます」(野村総合研究所の大塚千春コンサルタント)
 開業医では、高齢化でアンチエイジングへの需要が高まっているため、美容整形外科医の富裕層が急増しているそうだ。
 「保険が利かずに儲かりますからね。東京大学医学部を卒業しても、権威だった心臓外科に進む人は減りましたね」(富裕層向け資産運用アドバイザー)
 年齢は56歳以上が8割を占め、北米などに比べると、高齢化が進んでいるのが特徴だ(次のグラフ)。


 もう少し富裕層の生活ぶりを見てみよう・・・

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