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政治・国際
朝日新聞出版

リサイクル永田町人事で日本は逆戻り? どう出る橋下維新の会!

初出:2012年10月12日号
WEB新書発売:2012年10月12日
週刊朝日

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 橋下徹大阪市長率いる「日本維新の会」の内紛と支持率低下が、安倍晋三元首相と自民党を急浮上させた。9月の自民総裁選では安倍新総裁と「軍事オタク」石破茂新幹事長が誕生、民主党の内閣改造人事では「イケメン」細野豪志原発相が政調会長に起用された。次期選挙ねらいのリサイクル人事だが、対する橋下新党「維新の会」に打つ手はあるのか。尖閣・竹島・沖縄・福島など難題山積のなか、保守化する日本は「3・11」以前に逆戻りするのか。漂流する政治を占う。

◇橋下徹、実は「安倍嫌い」だった!
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橋下徹、実は「安倍嫌い」だった!/自民と対決姿勢鮮明に 内紛…きしむ維新の会

 政界に『上場』したばかりの橋下徹大阪市長(43)率いる「日本維新の会」の『株価』が、安倍晋三元首相(58)が自民党総裁に返り咲いたことで急落している。内紛も激化する一方だ。とはいえ、民主、自民両党も新人事を発表したが、結局は相も変わらぬ顔ぶれで、清新さはかけらもない。「リサイクル永田町」をブッタぎる。

 常勝集団・橋下維新の会にとって、「安倍自民党の誕生」は、取り返しのつかない『読み違い』だった。
 維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事(48)が三顧の礼で、安倍氏を維新の「国会議員団代表」に迎えようとしたのは8月のこと。当初は『熱愛』ぶりを周囲に触れ回っていたが、安倍氏が総裁選の途中で「維新とわが党は違う」などと発言し、早くも『破局』モードになった。
 「『安倍さんのような大物が来てくれたら、次の選挙後に維新を軸にした政界再編もあり得る』と松井さんが絵を描いた。安倍さんは首相経験者なので次期総裁の目はない、と単純に考えたんだろうが、現実はこんなもんですわ」(維新議員)
 松井氏が先走った結果、安倍氏へのラブコールは、したたかな自民に『逆利用』されたのだ。
 この議員が続ける。
 「安倍さんが国会議員団代表になったら、維新は『安倍新党』になりかねない。だから橋下さんは、松浪健太衆院議員(自民党を離党し、維新に合流)レベルでいいと思っていた。だが、維新を踏み台に安倍さんが総裁に返り咲く想定外の展開で、橋下さんは埋没しかねないと焦っている」
 しかし、別の維新議員はこうも話す。
 「橋下さんは自分がいちばん上だと思っている人。『安倍さんと論戦したら自分が勝つ』という自信はあるが、ナーバスになっている」


 橋下氏の心のうちは、安倍総裁が誕生した9月26日の発言に表れている。
 「消費税の地方税化、TPP、原発政策について、安倍総裁とは考え方が完全に一致してないし、外交でも、僕自身は考え方が違う。維新の会内部と安倍総裁とはほぼ同じような方向性なんでしょうけど、僕はちょっと違う方向性を向いている。(安倍総裁でも)全国に候補者を擁立する方針は変わりません。選挙で、有権者に選択してもらう」
 安倍氏批判とも、安倍氏との連携を最初に模索した松井氏への批判とも受け取れる、微妙な言い回しだ。
 維新にとって、安倍総裁の存在は『疫病神』でもあったようだ。
 コトの発端は・・・

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