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政治・国際
朝日新聞出版

「領土問題」の正しい解決法 志位和夫共産党委員長が説く外交姿勢

初出:2012年10月26日号
WEB新書発売:2012年10月26日
週刊朝日

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 尖閣問題では「領土問題は存在しない」の一点張り、竹島問題では「国際裁判の場に出よ」と主張する日本政府の外交スタンスの矛盾を突き、いまそこにある「領土紛争」に対処するための「事実と道理」に基づいた解決法を共産党委員長が語る。「侵略で奪ったもの」と「正当に領有したもの」の違いを明確に主張する、北方領土問題は四島返還だけでなく北千島も含んでいるなど、歴代政権とは異なる「理論武装」が説得力を放つ。共産党の提言は日本外交に一石を投じるのか。

◇領土問題の存在を認め、正々堂々と正論を主張せよ
◇領土問題については中国と真っ向から対立せざるを得ません
◇「北方四島」という概念を捨て、全千島の返還まで要求せよ


領土問題の存在を認め、正々堂々と正論を主張せよ

 共産主義者にとって「正しい」ことは極めて重要である。外交や国境紛争でもそれは同じ。共産党の志位和夫委員長(58)は、尖閣諸島を巡って「領土問題は存在しない」と繰り返すだけの日本政府の姿勢を「だらしない」と一蹴し、解決に向けた要諦を説いてみせる。右派もうならせる、その「正論」を聞いた。

 ――中国の監視船が尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入するなど、緊張は依然続いています。

 現在の日中間の緊張と対立は非常に深刻で、1972年の国交正常化以降、最悪の状況だと思います。双方が物理的対応を強化し、軍事的対応へとエスカレートしていくことだけは絶対に避けないといけない。どうすれば冷静な外交交渉による解決の道が開かれるか。知恵の絞りどころです。



 ――志位さんが9月に政府に出した尖閣問題に関する提言や、ニコニコ動画で領土問題について語った内容がインターネット上で大きな話題になり、〈自分は共産党支持ではないが見直した〉〈中国寄りだと思っていたけど思想は思想、事実は事実として明快〉など、書き込みが相次いでいます。

 日本政府は国民に何も説明していませんからね。私たちは日本の尖閣諸島領有は、歴史的にも国際法上も正当という見解を突っ込んで明らかにしています。

 ――実効支配しているからですか。

 それだけではない(笑い)。根拠は、三つあります・・・

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