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朝日新聞出版

おたくの役員、報酬おいくら? 赤字でも無配当でも1億円超の言い分

初出:2014年7月25日号
WEB新書発売:2014年7月24日
週刊朝日

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 正社員だって、給料が1年で10万円上がるのは大変なこと。でも、役員なら数千万円、数億円単位で増えていくことも珍しくない。独自の調査で報酬1億円以上の役員ランキングをつくってみると、いるわいるわ、上場企業191社に361人も。最高額は約13億円! 社員との格差は数十倍から数百倍にもなる。赤字だって無配当だって、お構いなし。社員はリストラしても、役員はクビどころか報酬すら安泰。いくらなんでも、そんなのってアリ?

◇赤字・無配当で高報酬は禁じ手
◇社員は給与減り、役員だけ大幅増
◇日本の税が軽い外国人役員たち




 雑務をすませるために、今日も早朝出勤。けれど成果給なので、残業代は出ない。消費増税で生活費を切り詰めたいし、定年後の生活資金もためたいから、節約に余念がない――。
 そんな生活を送るサラリーマンにとっては想像もできないが、1億円以上の報酬をもらう役員は年々増えている。
 東京商工リサーチによると、2014年3月期決算で役員報酬1億円以上となった上場企業は191社、人数は361人。前年同期より16社、60人も増えた。役員報酬1億円以上の開示が10年にはじまって以来、最多となった。
 「年々、1億円以上の報酬に対して企業側の抵抗もなくなっていますね。報酬の高い人の傾向としては、外国人の役員とオーナー企業の社長が多い印象です。業績が良ければ報酬も多くもらう傾向も強まっています」(東京商工リサーチ情報本部情報部の坂田芳博氏)
 早速、『億万長者』の顔ぶれを見てみよう。報酬額トップ30を表にした。


 1位は、プリント基板の設計・製造・実装・技術開発などを手掛けるキョウデンの橋本浩最高顧問で12億9200万円。2位と3位には、電機メーカーのカシオ計算機の樫尾和雄社長の12億3300万円と樫尾幸雄特別顧問の10億8300万円が続く。
 3人のトップ10入りは初めて。いずれも退職慰労金で額が膨らんでの躍進だ。
 役員報酬の内訳は大きく四つに分けられる。働きによって支給される「基本報酬」、「賞与」、「ストックオプション」(決められた価格で自社株を買う権利)、そして、現役時代の報酬を毎年積み立てるような形にして、退職時に支払われる「退職慰労金」だ。
 日本企業は従来、ほとんどの企業が退職慰労金を払ってきた。だが、日本特有の退職慰労金への批判が海外株主から強く、海外株主の多い企業は業績に連動した形の報酬体系に変更しはじめている。
 最近は、退職慰労金制度廃止に伴って、現役中に退職慰労金を支払うケースも増えているようだ。
 この表で言えば、工業機械部品の製造・販売を手がけるミスミグループ本社、食品メーカーのフジッコ、化粧品メーカーのコーセー、大塚製薬などを抱える大塚ホールディングス、貨物輸送運輸業のサカイ引越センター、駐車場機器・運営を手掛けるテクニカル電子の役員が、退職慰労金が多い・・・

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