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政治・国際
朝日新聞出版

なぜ連立離脱しないのか 山口那津男代表、「公明党腰砕け」批判に反論

初出:2014年7月25日号
WEB新書発売:2014年7月24日
週刊朝日

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 集団的自衛権の行使容認をめぐる一連の折衝の中で、公明党は暴走する安倍首相の改憲意欲に歯止めをかける「平和の党」として期待されていた。だが2014年7月1日、連立政権の一員として閣議決定に手をかした。なぜ「行使容認に断固反対」と主張していた公明党は「腰砕け」となったのか。そもそも、切り札の「連立離脱」カードを早々に手放した理由とは何か。また本当に、安倍首相とは「水と油」の関係なのか。山口那津男代表がすべての疑問に答える。

◇容認ではない、政府解釈の大枠は守られた
◇政府の説明不十分、心配で離脱できない
◇「首相と意思疎通できています」
◇山口代表3つのハードル、統一地方選・安倍・維新


■容認ではない、政府解釈の大枠は守られた

 公明党は昨夏の参院選でも「行使容認に断固反対」と言っていたのに、なぜ変わったんだとの批判を受けています。私が反対していたのは、外国の防衛を目的とする全面的な集団的自衛権の行使。今回の閣議決定ではそれを認めていません。あくまで自国防衛のための武力行使で、限定的なものになっています。いわゆる集団的自衛権は認めていない。個別的自衛権に毛が生えたものと、そう理解しています。



 〈永田町きっての政策通で、党代表の前は政調会長だった山口代表は、こう語った。細川連立内閣では防衛政務次官を務めてもいる。今回の集団的自衛権の協議では安倍首相の勢いに押されながらも、閣議決定に至るまでに様々な歯止めをかけたと主張する〉

 まず今回の協議に入る前に、我々は首相にメッセージを発信していました。「個別的・集団的自衛権を問わず、武力行使には制限がない」という考え方は採用しませんよ。「国連の集団安全保障など国際法上合法となったものは憲法の制約が及ばない」という考えも採用しませんよと。これらは第1次安倍政権後、首相の諮問機関である安保法制懇が示したものですが、過去の政府解釈を大きく変えてしまう。だから公明党は反対と言い続けました。これに対し首相は5月15日の記者会見で「どちらも採用しない」とはっきりおっしゃった。まず議論の入り口で、これまでの政府解釈の大枠は守られたのです。

 〈与党協議では当初、様々な有事にどう対処するのか議論されたが、次第に集団的自衛権発動の前提条件にテーマが移っていった〉

 最終的に、発動の新要件の三つが決まり、うち一つは「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」となりました。当初は「明白な危険」が「おそれ」、「密接な関係にある他国」も「他国」でした。あいまいなままだと、時の政府が勝手におそれを抱いて拡大させる可能性もある。公明党としてある程度のイメージができるものにしたのです・・・

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