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朝日新聞出版

少女Aはサイコパスか? 父への愛憎16年、佐世保同級生殺人の真相

初出:2014年8月15日号
WEB新書発売:2014年8月14日
週刊朝日

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 少女Aは長崎県佐世保のエリート一家の「才児」だった。東大卒で市の教育委員も務める母と、早稲田卒で茶髪にロン毛の弁護士の父。文武両道を地でいく家族は音楽やスポーツを嗜んだ。一方、Aには小学生時代から母も危惧した極端な「二面性」があった。優しさと攻撃性。最愛の母が亡くなると、父は数カ月後に20歳下の女性と再婚。Aは父方の祖母の養子になっていたという。7月26日夜、Aの冷酷な破壊衝動にスイッチが……。凄惨な同級生殺人はなぜ起きたのか。精神科医らとともに、その背景と真相に迫る。

◇少女Aと父の愛憎16年/専門医は「サイコパス」と分析
◇精神科医が語る「親ができること」


少女Aと父の愛憎16年/専門医は「サイコパス」と分析

◎文武両道、壊れたエリート一家
 少女Aの一家と家族ぐるみで昔から親交がある男性が、本誌記者に声を潜めてこう打ち明けた。
 「実は今年になって、Aちゃんが父方の祖母の養子になっているようだと聞いて、本当に驚きました。実母が昨年10月、がんで亡くなって数カ月後に父親が若い女性と交際し始めた。Aちゃんは今年3月、金属バットで父親を殴り、ケガをさせるという事件を起こした後、不登校になった。そんな状態なのに5月、父親が年の離れた若い女性と再婚したので、子育てを放り出したんじゃないかとずっと気になっていた。そしたらとんでもない事件が起こってしまった」
 少女Aの父親の仕事関係の知人も、このように証言する。
 「実母が亡くなった後、Aちゃんはおばあさんの籍に入ったと聞いたことがあります。相続税対策などもあったのかもしれないが、Aちゃんにはショックだったと思います」
 母の死、父の再婚など激変する家庭環境の中で少女が選んだのは、あまりに破滅的な行為だった。
 7月26日、少女Aは幼なじみのクラスメート、松尾愛和さんと一緒にショッピングをした後、一人暮らししていた自宅マンションに寄るよう誘った。
 一緒にテレビを見ていた午後8時ごろ、被害者の後頭部を突然、ハンマーで何度も殴った上、犬用のリードで首を絞めて殺害。あらかじめ用意していたノコギリ、包丁などで遺体の一部を切断した。長崎県警関係者がこう言う。
 「少女は別段、動揺もせず、淡々と取り調べに応じている。被害者に恨みはなく、『不登校の私をいちばん気にかけてくれた。一学期、ほとんど学校に行かなかった時も行こうと何度も誘ってくれて感謝している』などと供述しています。そんな友人になぜ、あんな残忍な行為をしたのか、さっぱり理解できない。遺体の首と左手首をノコギリで切断。腹部にも深い切り傷があった。刃渡り25センチほどの小さいノコギリでここまでやったのかと、ゾッとしました・・・

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