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政治・国際
朝日新聞出版

「石破の乱」真相を語る 石破茂氏が考える安全保障、総裁選の行方とは

初出:2014年9月12日号
WEB新書発売:2014年9月11日
週刊朝日

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 「極悪非道な反逆者みたいに言われて」いた石破茂自民党前幹事長。安倍政権の内閣改造人事では、国家安全保障基本法の制定が持論だったにもかかわらず、安全保障法制担当相のポストを固辞した。石破氏の考える安全保障と安倍首相のそれとはどこが違い、何が問題なのか。他方、2014年秋の自民党総裁選への立候補はあるのか。尖閣諸島をめぐる中国との摩擦にはどう対処すべきか……。ジャーナリストの田原総一郎氏に「石破の乱」の背景と真相を石破氏が語った。

◇首相との攻防、安全保障の考え方
◇集団的自衛権で首相の怒り買う
◇日米安保見直す議論もあるべき
◇自民党総裁選に出馬しないのか?
◇急ぐべきなのは尖閣防衛法制備


首相との攻防、安全保障の考え方

田原――幹事長、大変だからやせると思ったら、意外とやせませんね。

石破――家内や娘たちからも「テレビ映り悪いよ」と言われて気にしてるんですがね。今日も昼食の時間が3分でした。座って食べられればありがたいくらいで。

田原――たった3分ですか!

石破――昨日もお昼は車の中でした。電車の中、飛行機の中も多いし、一晩に会合が三つ、四つとあって、農林の仕事が長いから、用意していただいた食事は残さず食べなきゃみたいなところもあって。運動が足りない、たくさん食べる、時間は短いで、これでやせるわけはない(笑)。

田原――ところで石破さんといえば今、内閣改造の安全保障法制担当相の人事をめぐって大騒ぎになっているけど、なんで、こうなっちゃったの?

石破――いや、私にもなぜだかよくわからない。本当にそれに尽きますね。

田原――石破さんの考えている安全保障と、安倍首相が考えている安全保障はどこか違うんですか。


石破――それは安倍首相と、とことん話してみないとわかりません。ただ、私は集団的自衛権は日本が独立するために絶対に必要な要件だと思っています。

田原――その点、安倍首相と違いはないんですか。

石破――たぶん一緒ですよ。だけど、私は集団的自衛権についてきちんと法律で決めるべきだと考えている。

田原――石破さんが以前から主張している、国家安全保障基本法の制定ですね。

石破――これまで日本では安全保障のあるべき姿、例えば非核三原則や集団的自衛権などの国防政策の根本が、閣議決定で決められてきた。食料・農業・農村基本法や循環型社会形成推進基本法など、基本法と呼ばれるものが何十とあるのに、国家の根幹たる安全保障の基本法がない。これはおかしくないですか。

集団的自衛権で首相の怒り買う

田原――集団的自衛権についても、基本法の中で決めるべきだということですか。

石破――そうです。党内でそういう議論を10年近くやってきて、まだ野党だった一昨年、安倍首相が総裁、私が幹事長のときに、国家安全保障基本法の概要、ほとんど法律案そのものを党議決定して、12月の衆院選に臨んだんです。

田原――党議決定したということは、安倍首相も賛成なんですね。

石破――そうです。党議決定ですから。しかし、今回の集団的自衛権をめぐる議論の中では、基本法については触れませんでした・・・

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