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政治・国際
朝日新聞出版

小泉純一郎、鹿児島で講演 「原発なんていらない」

初出:2015年6月19日号
WEB新書発売:2015年6月18日
週刊朝日

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 「日本は原発をやってはいけない国だ」。鹿児島県で講演した小泉純一郎元首相が、国内での地震や火山の実例を挙げてこう訴えた。鹿児島では九州電力・川内原子力発電所(薩摩川内市)の再稼働が予定されているが、口永良部島、桜島の噴火など不穏な火山活動が続く。「私の首相時代に誤った。引退したと言っても寝てていいのか」。官邸が最も警戒する男、とも言われる小泉氏の言動をルポするとともに、火山・地震と原発との関係について専門家の見解も紹介する。

◇小泉純一郎氏「原発ゼロをあきらめてはいけない」
◇地震学者らが警告「活断層近くにある伊方、川内、浜岡の再稼働は危ない」
◇国が言う以上に、避難路の確保、地震、津波対策を求める


小泉純一郎氏「原発ゼロをあきらめてはいけない」

 小泉氏は川内原発のある鹿児島の地で6月4日、あえて講演をする意味をこう説明した。
 「地元で(再稼働)推進論者もいっぱいいるから私が『原発ゼロ』を主張すると、『まずいかな』と思ったけれど、原発は一度、事故を起こしたら取り返しのつかない問題ですから。再稼働が迫っている地域。皆さんにもっと気がついてほしいことがたくさんある」
 その朝、鹿児島空港に到着した小泉氏は鹿児島市内への移動の車中、同乗した野元一喜氏に上機嫌でこう話した。
 「鹿児島はおやじのふるさとだから」
 父、純也元防衛庁長官は鹿児島県南さつま市(旧加世田市)出身で、先祖の墓もあるという。
 「車中で小泉さんは『おやじが乾燥させたかつお節をかんなで削って、焼酎のつまみにしてよく飲んでいたんだよね』となつかしそうに話していました」(野元氏)
 市内で行われた講演「日本の歩むべき道」には900人以上が詰めかけ、「原発ゼロ」を安倍政権に突きつける小泉節が炸裂した。
 拍手喝采が会場で起こったのは、次の言葉だった。
 「御嶽山、口永良部島の噴火は想定外。九州には桜島、阿蘇もある。地震もこの10年間、マグニチュード7前後の地震が5回も起き、その度に原発がストップした。まず2005年、宮城県沖地震。07年、能登半島の地震。同じ時期の新潟中越沖地震。09年、駿河湾地震、そして11年、東日本大震災。地震国・日本、そして火山もいつ爆発するのかわからない。日本は、原発をやってはいけない国だ」
 講演前、小泉氏はお忍びで京セラの子会社が鹿児島市七ツ島で運営する東京ドーム27個分という巨大なメガソーラー施設を視察した。報道陣シャットアウトのため、施設ゲートには「臨時休館」の貼り紙。
 到着後、車を降りた小泉氏(写真)は、真っ青な海を指さし、こう話した。
 「自然エネルギーをどんどん増やしていけば、もう原発なんていらないんだよ・・・

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