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朝日新聞出版

日本で狙われるのは新幹線 パリ同時多発テロの衝撃

初出:2015年11月27日号
WEB新書発売:2015年11月26日
週刊朝日

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 パリで起きた同時多発テロは世界に大きな衝撃を与えた。「次の標的」になるのでは、という疑心暗鬼も広がる。移民が少なく、島国で銃規制もある日本はテロの標的になりにくいと言われてきたが、ガソリンによる焼身自殺が起きた新幹線が危険、という指摘もある。防犯カメラが増強されているが、カメラは犯罪捜査には役立っても、一種の確信犯であるテロの抑止にはなりにくい。

◇パリ同時多発テロ/「戦争」が始まった
◇首謀者は「イスラム国」なのか
◇日本でのテロの危険は?


パリ同時多発テロ/「戦争」が始まった

 フランス・パリで120人を超す市民が無差別に殺傷された同時多発テロ。コンサート会場で、サッカー場で、飲食店で、銃声や爆発音が轟き、阿鼻叫喚の大惨事となった。仏政府は国家非常事態を宣言。イスラム過激派とみられる犯行の主体はどの組織なのか。目的は何か。なぜパリが標的になるのか。日本は大丈夫なのか――。

 「今回は戦争だ」(パリジャン紙)、「パリで殺戮」(リベラシオン紙)、「ホラーだ」(ニース・マタン紙)
 オランド大統領が「前例がない」と怒りをあらわにした、未曽有の同時多発テロを経験したパリ。翌朝、フランスの朝刊1面には、物々しく殺伐とした見出しが躍っていた。
 地球温暖化対策を話し合う国際会議(COP21)の準備が大詰めを迎えるなか、11月13日夜(日本時間14日早朝)、パリ市内外7カ所でテロ事件が発生した。死者は128人、けが人は180人にのぼり、99人が重傷を負うなど深刻な状況だ。



 現地メディアによると、13日午後9時20分ごろ、パリ北部郊外のサッカー場近くで連続自爆テロが起きた。オランド大統領もサッカーの独仏親善試合を観戦中だったが、試合中に退席。試合後には、6万5千人以上の観客が避難をした。


 標的となったスタッド・ド・フランスは、不時着したUFOを思わせる外観で国内最大規模の競技場。1998年のサッカーW杯フランス大会開催に合わせ建設された。アルジェリア系のジネディーヌ・ジダンら移民2世の選手が、フランスに優勝をもたらしたことで伝説の地となった。
 移民国家・フランスの成功のシンボルを攻撃したことにもなるわけで、サッカーファンのみならず、国民に与えた衝撃は大きい。
 その数十分後には、パリ東部の10区、11区の飲食店や劇場など、少なくとも5カ所でテロが発生した・・・

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