世相・風俗
朝日新聞出版

ラブドールと老眼鏡 熟年ラブホ最新事情

2016年04月21日
(9100文字)
週刊朝日

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 ラブホテルを利用する高齢の男女が増えている。ホテル側も風呂場に「老眼鏡置き場」を設置したり、55歳以上を割引料金にしたり、パンや洋食ではなく「卵かけごはん」を出したりといったサービスを始めた。一方、熟年に限ったことではないが、リアルに美しい人形「ラブドール」が人気を集めている。一昔前の「ダッチワイフ」とは大違い。夫婦円満になった例もある。その魅力は何なのだろう。

◇高齢者の憩いの場/ラブホの最新事情
◇ラブドールで『愛』がよみがえる


高齢者の憩いの場/ラブホの最新事情

 高齢者の間でラブホ利用者が増えている。医学の進歩で勃起できる年齢が長くなり、『憩いの場』として、活用しているという。ラブホ側も、お風呂場に「老眼鏡置き場」を設置したり、「卵かけごはん」を提供したりと、高齢者向けサービスに取り組み始めた。ラブホ最前線をルポする。

 ラブホテルのネオンがきらめく東京・新宿の歌舞伎町。そのまっただ中にある公園の周囲は、『商売』をする女性たちの客引きが盛んだ。男たちは彼女たちを誘い、食事やラブホへ向かうという。


 公園の近くには、病院や飲食店があり、お見舞いや食事にやってきた女性たちがひっきりなしに通り、一見どの女性が客を引いているのかわからない。
 途方に暮れて歩いていると、一人でスマホをいじりながら立っていた40歳くらいの女性と視線が合った。化粧は薄く、ギラギラした派手さはないが、バストもヒップも大きい豊満な女性だった。
 「お茶しない?」
 誘うと、ニッコリうなずいてついてきた。歌舞伎町名物の「ゴジラビル」のそばの喫茶店。石野真子似の彼女は見た目は地味だが、しゃべりだすと魅力があった。話題が豊富でアイドルから経済の話まで幅広い。池袋の近くに両親と住んでいて、国内旅行が好きだと言った。
 打ち解けたころ、高齢者の男性について聞くと、こう話してくれた。
 「80代の男性で知ってる人は2人。全然元気だよ。癒やされたいのか、誰かと一緒にいたいのか、私に会いたいって」
 相手の一人は千葉県に住む80代の男性だと、親しみのこもった調子で話した。
 「彼は奥さんが10年前にがんで死んだそうなの。年金で生活していて一人暮らし。1カ月に3回、私に会いにやってきて、一緒に食事に行くのを楽しみにしてる」
 80代の男性と交際するなんて、ちょっと考えられないような気もしたが、彼女は楽しそうに、
 「この前はハンバーガーを食べに行ったよ。その前は、焼き肉やカラオケに行ったりもした」
 デートをした後はラブホへ行くという。
 「3時間くらいホテルにいても、1時間半はお茶を飲んだり、テレビを見たり。そうそう、お風呂場の中にテレビがあるの。お互いを洗いっこしながらテレビを見てます」
 彼女のもう一人のお相手の80代の男性は、建築関係の仕事をしていて、奥さんもいるという。
 「2カ月に1回くらいのペースで会ってます。彼は奥さんに『セックスしたい』と言っても、『何言ってるの』って拒否されるそうです。私と会う日は、奥さんから『遊びに行ってらっしゃい。子供だけは作らないようにね』って言われてるみたい・・・

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ラブドールと老眼鏡 熟年ラブホ最新事情
216円(税込)

ラブホテルを利用する高齢の男女が増えている。ホテル側も風呂場に「老眼鏡置き場」を設置したり、55歳以上を割引料金にしたり、パンや洋食ではなく「卵かけごはん」を出したりといったサービスを始めた。一方、熟年に限ったことではないが、リアルに美しい人形「ラブドール」が人気を集めている。一昔前の「ダッチワイフ」とは大違い。夫婦円満になった例もある。その魅力は何なのだろう。 [掲載]週刊朝日(2016年3月11日号、4月22日号、9100字)

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