医療・健康
朝日新聞出版

ご機嫌な脳が健康寿命を延ばす 脳科学者がコツを直伝

初出:週刊朝日2017年1月27日号
WEB新書発売:2017年2月2日
週刊朝日

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 「最近どうもイライラする」……。一昔前なら「トシのせい」と片づけられていたが、最近では加齢による脳機能の落ち込みのサイン、とされている。逆に「ご機嫌」でいることが、健康で長生きする秘訣。以前から何となく言われていたが、最近はそれを裏づける医学的な報告もあり、科学的に実証されつつある。単なる精神論と思ってはいけない。「ご機嫌」でいるには目に見える具体的なコツがある。とりあえず無理にでも笑ってみる、昼間はなるべく太陽の光を浴びる……。専門家に聞いた。

◇第1章 「ご機嫌脳」のつくり方/健康寿命を延ばすカギは前頭葉にあった!
◇第2章 高血圧や高血糖を防ぐ
◇第3章 思考トレーニングで感度アップ
◇第4章 コツは選択肢を三つに絞る
◇第5章 笑顔をつくって脳神経を刺激
◇第6章 上手に怒ろう!「怒る」は相手へのリクエスト


第1章 「ご機嫌脳」のつくり方/健康寿命を延ばすカギは前頭葉にあった!

 最近、どうもイライラしたり、気力がなくなりがち……。中高年に多いこの悩み、実は加齢とともに、脳の機能が落ちているサイン。放っておくと、不機嫌化は進む一方だ。だが脳のメカニズムを知れば、自分で「ご機嫌」にコントロールすることができる。2017年、もっと毎日を楽しもう!

 「すぐにかっとなり、不機嫌でいることが増えた」「以前よりも我慢がきかなくなった」――。
 60歳を過ぎたころから、こうした悩みが増えたというA子さん(67・東京都在住)。長く連れ添う同い年の夫とは仲が良く、夫の定年後は趣味の旅行に2人で出掛けるのを楽しみにしていた。
 だが夫が定年を迎えると、次第に心の平穏が乱れるようになった。家にいる夫に対し、イライラ感が募るようになったのだ。
 「夫がテレビを見ているだけで、『座ってばっかりいないでもっと動いてよ!』と不機嫌になったり、ちょっと意見が食い違うと憎らしい気持ちになったりしてしまうんです」
 気づけば夫に対してのみならず、スーパーでレジの対応が遅い時、混んだ電車に乗った時など、さまざまな場面で不機嫌になることが増えたという。
 こうした「不機嫌化」現象の裏には、実は脳の機能低下が潜んでいる。例えば、前頭葉は、考えや行動をコントロールする『脳の司令塔』としての役割を果たす部分。感情をコントロールしたり、計画を立てたり、状況を把握する機能を持つ大切なところだ。
 脳科学者の篠原菊紀さんは不機嫌化のメカニズムについて、次のように分析する。
 「加齢とともに不機嫌になりやすい理由として考えられるのは、新しさを許容することにかかわる頭頂葉後部や、感情の抑制にかかわる前頭葉の機能が低下しやすいから。記憶をつくるのに関連する海馬も年1〜2%萎縮するので、いやな記憶の書き換えもむずかしくなります」
 篠原さんによれば、認知症に先立つ状態としてみられる「軽度行動障害(MBI)」に、加齢による不機嫌化とリンクする点が多いという・・・

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ご機嫌な脳が健康寿命を延ばす 脳科学者がコツを直伝
216円(税込)

「最近どうもイライラする」……。一昔前なら「トシのせい」と片づけられていたが、最近では加齢による脳機能の落ち込みのサイン、とされている。逆に「ご機嫌」でいることが、健康で長生きする秘訣。以前から何となく言われていたが、最近はそれを裏づける医学的な報告もあり、科学的に実証されつつある。単なる精神論と思ってはいけない。「ご機嫌」でいるには目に見える具体的なコツがある。とりあえず無理にでも笑ってみる、昼間はなるべく太陽の光を浴びる……。専門家に聞いた。(2017年1月27日号、5500字)

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