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朝日新聞出版

住みたい街・消滅する街 二極化くっきりランキング

初出:週刊朝日2017年3月17日号
WEB新書発売:2017年4月6日
週刊朝日

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 人口が減少に転じた日本。東京の特別区を含む約900の自治体が「消滅可能性都市」とされる一方、一部の都市には人が集まり、若い人たちでにぎわっている。その差を分けるものは何なのだろう。なぜ「二極化」が進んでいるのだろう。さまざまなデータを駆使し、日本の街の「いま」を探った。

◇第1章 都心も二極化、住みたい街大研究
◇第2章 共働き子育て世代集めた効果的なブランディング/千葉県流山市
◇第3章 在宅医療の取り組みで最期まで自宅で過ごす/神奈川県横須賀市


第1章 都心も二極化、住みたい街大研究

 人が減っている日本。将来「消滅」する自治体も出てくるとされる。一方で大都市の中心部には人が集まり、地方でも若い世代を引きつける元気のいい街もある。みんなが住みたがる理由はどこにあるのか。「二極化」が進む日本の街のいまを探る。

 まずは人口の全体的な状況を見てみよう。街が元気だということは、住民が増えるかどうか、と深く関わっているからだ。
 5年に一度の国勢調査の結果がまとまった。全国の人口は1億2709万4745人(2015年10月1日時点)で、前回より96万2607人少なかった。1920年の調査開始以来、初めて減少した。高齢化で亡くなる人が多いのに、生まれる子供が少ないから自然に減っていく。人口は今後も右肩下がりで、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、約35年後には1億人を割り込みそうだ。
 地方を中心に住民は急速に減っている。10年から15年までの5年間でみると、全国に1719ある市町村のうち82・5%で減少。1割以上減ったところは230(13・4%)あった。逆に1割以上増えたところは11(0・6%)しかない。
 住民が少なくなると経済が停滞し、税収も減って、行政サービスは低下する。若者は仕事を求めて都市へと向かい、さらに住民が減る。こうした「悪循環」が、あちらこちらで起きている。
 民間の研究機関「日本創成会議」は、40年までに若い女性(20〜39歳)の人口が5割以上減り、存続が危ぶまれる「消滅可能性都市」が、全国の自治体の半数に上ると予測している。
 悲観的な将来だが、自治体は若者らを取り込んで生き残ろうと大わらわだ。
 人が現在も集中する大都市の状況をみると、東京特別区と政令指定都市の人口増減率では、福岡市が15年までの5年間で5・1%増と断トツ。人口でも神戸市を抜いた。ほかでは東京特別区や川崎市、さいたま市なども伸びている。減っているのは製造業の比重が高いところだ。北九州市や静岡市、浜松市などが落ち込んでいる・・・

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住みたい街・消滅する街 二極化くっきりランキング
216円(税込)

人口が減少に転じた日本。東京の特別区を含む約900の自治体が「消滅可能性都市」とされる一方、一部の都市には人が集まり、若い人たちでにぎわっている。その差を分けるものは何なのだろう。なぜ「二極化」が進んでいるのだろう。さまざまなデータを駆使し、日本の街の「いま」を探った。(2017年3月17日号、6000字)

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