文化・芸能
朝日新聞出版

街角にいる昭和の職人 まだまだ現役・若い女性の参入も

初出:週刊朝日2017年5月5日―12日号
WEB新書発売:2017年5月18日
週刊朝日

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 身の回りの品を作ったり修理したりする職人たち。かつてはどの街にもいたが、機械化・大量生産が進んだ現在では姿を消しつつある。しかし、まだまだ現役の人もいるし、手作りの文化として注目を集めてもいる。眼鏡受注職人や銭湯のペンキ絵師、タイプライター修理や食品サンプル作りなどに携わる人たちを追った。

◇第1章 顔の大きい人のリピート率8割、力士も愛用のレトロな眼鏡/眼鏡受注製作・奥山繁さん
◇第2章 一本のペンで描く美しさ、演奏者とは一期一会/写譜屋「東京ハッスルコピー」
◇第3章 「富士山は飽きない」、はまったペンキと刷毛の世界/銭湯ペンキ絵師・田中みずきさん
◇第4章 採寸から完成まで数カ月、会話から「希望」をかたちに/靴のオーダーメイド・uzura
◇第5章 GHQや米大使館にも出入り、競合他社は消えたけど…/タイプライター修理・ひかり事務機
◇第6章 実演動画に外国人が「いいね!」、不思議な『偽物』の魅力/食品サンプル・ながお食研


第1章 顔の大きい人のリピート率8割、力士も愛用のレトロな眼鏡/眼鏡受注製作・奥山繁さん


 工作機械が無駄なく配置された店舗兼工房では、グラインダー(研削盤)を動かすモーター音が鳴り、職人が黙々と手を動かす傍らで、来店客がサンプル品を吟味していた。手にする眼鏡フレームは、キャラメルのようなつやがあり、レトロで味わい深い雰囲気だ。
 「皆、ニコニコしながら選ぶ。1時間くらいかける人もいますが、こちらも作業してるので急かしません」
 そう話すのは、東京都江戸川区北葛西にある「眼鏡ノ奥山」の奥山繁さん(67)。同店は、手作業中心で昔ながらのセルロイド素材の眼鏡フレームを製造・販売する。繁さんは祖父の代からの眼鏡職人だ。
 独立して開店したのは1979年。問屋に卸す方式から受注製作になったのは7年前で、4代目の奥山留偉さんの発案だという。コンタクトレンズの普及や格安チェーン店の台頭で個人の眼鏡専門店が苦境に陥る中、あえて原点に回帰した。すると、ほかにはない眼鏡を求め、遠方からも客が来るようになった。
 「いまは、注文がさばけなくて土日も夜12時くらいまでやっています・・・

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街角にいる昭和の職人 まだまだ現役・若い女性の参入も
216円(税込)

身の回りの品を作ったり修理したりする職人たち。かつてはどの街にもいたが、機械化・大量生産が進んだ現在では姿を消しつつある。しかし、まだまだ現役の人もいるし、手作りの文化として注目を集めてもいる。眼鏡受注職人や銭湯のペンキ絵師、タイプライター修理や食品サンプル作りなどに携わる人たちを追った。(2017年5月5日―12日号、6300字)

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