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朝日新聞出版

激変するお墓事情 「墓じまい」急増中・散骨には注意点

初出:週刊朝日2017年9月1日号
WEB新書発売:2017年9月7日
週刊朝日

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 少子高齢化に加えて人口減の日本。お墓を維持するのが難しくなり、墓石を撤去する「墓じまい」をするケースが増えている。子孫らが供養に来る可能性が低いためで、無縁になって年間管理費等も払えなくなるよりは、寺にとっても利点があるのかも知れない。一方、急激に関心が高まっている「散骨」だが、事情を知らない他人が見つけたら死体遺棄事件と思われかねず、最低限のルールとマナーを知っておく必要がある。散骨を嫌がる遺族も多く、「樹木葬」も増えてきたという。あなた、自分のお墓はどうしますか?

◇第1章 墓をどうする?
◇第2章 増加の一途、墓じまい
◇第3章 300万円が半額に
◇第4章 「葬儀をやり直せ」
◇第5章 散骨は十分考えてから
◇第6章 骨になって『旅行』
◇第7章 押し入れから骨壺
◇第8章 本当に墓はいらないか
◇第9章 墓は残された人のためにある


第1章 墓をどうする?

 「お墓は無理しなくていいんじゃないの」
 神奈川県在住の女性(57)は、昨年他界した母親の納骨のために、実家のある岩手県内の寺を訪れると、住職からこう言われた。
 「遠いし将来大変でしょう。無縁になる可能性があれば、閉めたほうがいいんじゃない? 離檀料も要らない。お布施だけでいいから」
 女性は勧められるまま、墓を閉めた。墓から取り出した父親の遺骨と合わせ、両親の遺骨で手元供養のダイヤモンドを作った。このエピソードを教えてくれた、加工請負のアルゴダンザ(本社・スイス)・ジャパンの法月雅喜さんは言う。

 「なぜ檀家離れを食い止めたいはずの寺がそのような話をしたか疑問です。ですが、年間の管理料も払わず、無縁化した墓が増えて、寺を悩ませている事情があるのかもしれない」
 自腹で墓石の撤去代を負担するぐらいなら、檀家と連絡がつくうちに請求したいということなのか。
 日本エンディングサポート協会理事長の佐々木悦子さんによれば、墓石の撤去代金は、1平方メートルあたり5万〜15万円。一般的な寺の年間管理料は、6千円から2万円。このほかに、法事のたびに支払う「お布施」や、強制的に請求される寄付金など、墓を維持するのに費用はかかる。中でも厄介なのは、突然請求される寄付金だろう。
 「寺を修繕しますから、寄付金100万円包んでください」と言われた60代男性は、「そんな金額払えない」と断ると、「分割でいいです」と返されたという・・・

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激変するお墓事情 「墓じまい」急増中・散骨には注意点
216円(税込)

少子高齢化に加えて人口減の日本。お墓を維持するのが難しくなり、墓石を撤去する「墓じまい」をするケースが増えている。子孫らが供養に来る可能性が低いためで、無縁になって年間管理費等も払えなくなるよりは、寺にとっても利点があるのかも知れない。一方、急激に関心が高まっている「散骨」だが、事情を知らない他人が見つけたら死体遺棄事件と思われかねず、最低限のルールとマナーを知っておく必要がある。散骨を嫌がる遺族も多く、「樹木葬」も増えてきたという。あなた、自分のお墓はどうしますか?(2017年9月1日号、6700字)

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