医療・健康
朝日新聞出版

不健康習慣にも県民性 喫煙・塩分過多・炭水化物の「重ね食べ」…

初出:週刊朝日2017年9月22日号
WEB新書発売:2017年9月28日
週刊朝日

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首都圏の人が出張などで関西に行くと、地元の人がきつねうどんと焼きそばを一緒に食べていたりしてショックを受けることがある。首都圏ではあまり同時には食べないからだ。主食の「重ね食べ」には大阪府も注意を呼びかけている。東北地方の課題は塩分の取りすぎ。青森は「短命県」という不名誉な称号を返上しようと、「だし」の活用を呼びかけている。一方、静岡はカテキンが豊富な緑茶の消費量が多く、焼酎を緑茶で割って飲む習慣さえある。野菜が豊富な郷土料理「ほうとう」があり、果物やワインの消費も多い山梨も健康寿命が長い。健康、不健康の習慣にも県民性があるようだ。

◇第1章 長寿県に学べ!/健康習慣の県民性
◇第2章 食事、運動、生きがい 習慣変えて健やかに/お茶の水健康長寿クリニック院長・白澤卓二


第1章 長寿県に学べ!/健康習慣の県民性

 年をとっても健康を保つ秘けつは、人それぞれ。その一方で、健康な人が多い地域、不健康な人が多い地域には、特定の傾向がある。食習慣、働き方、趣味やスポーツの好み……。県民性シリーズ第5弾、健康習慣の地域性を探った。

 健康寿命(日常生活に制限のない期間の平均)が最も長いのは、男女ともに山梨。最短は男性が徳島、女性が大阪。上位と下位の10地域をみると、山梨、静岡など中日本に長い地が多く、東北、関西、四国に短い地が目立つ(表)。

 健康寿命は、平均寿命から寝たきりなど不健康な期間を除いた数字。男女ともに平均寿命より10年ほど短い。いかに健康寿命を延ばし、地域間の格差を縮めるかは、国の政策課題にもなっている。
 ちなみに、平均寿命とは生まれたばかりの0歳児の平均余命。65歳の平均余命(表)をみると、現在65歳の人は平均寿命よりもずっと長生きしそうだ。普段目にする平均寿命以上に、人生は長い。健康を長く保つ大切さがわかる。

 健康な地域とそうでない地域は何が違うか。比べると、いくつか特徴が見える。
 例えば、65歳以上で仕事をしている男性の比率(表)。上位には、健康寿命1位の山梨、3位の静岡、6位の福井が入る。さらに、平均寿命1位の長寿県、長野も含まれる。

 男性の喫煙者比率をみると、福島、青森など比率の高い地は健康寿命の下位が目立つ。女性の野菜摂取量上位をみると、山梨、群馬、秋田など健康寿命の長い地がある。トップは長寿県、長野だ。
 健康を左右する要因は複雑なため、解釈の難しい点もある。沖縄は高齢で働く男性が少ないのに、健康寿命が長い。京都は喫煙者比率が低いのに、健康寿命が短い。では、各地域は住民の健康をどう分析し、何を課題と感じているのだろうか・・・

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不健康習慣にも県民性 喫煙・塩分過多・炭水化物の「重ね食べ」…
216円(税込)

首都圏の人が出張などで関西に行くと、地元の人がきつねうどんと焼きそばを一緒に食べていたりしてショックを受けることがある。首都圏ではあまり同時には食べないからだ。主食の「重ね食べ」には大阪府も注意を呼びかけている。東北地方の課題は塩分の取りすぎ。青森は「短命県」という不名誉な称号を返上しようと、「だし」の活用を呼びかけている。一方、静岡はカテキンが豊富な緑茶の消費量が多く、焼酎を緑茶で割って飲む習慣さえある。野菜が豊富な郷土料理「ほうとう」があり、果物やワインの消費も多い山梨も健康寿命が長い。健康、不健康の習慣にも県民性があるようだ。(2017年9月22日号、4700字)

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