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朝日新聞出版

21世紀の金銭感覚 もはや昭和ではない日本

初出:2018年2月16日号
WEB新書発売:2018年2月22日
週刊朝日

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 経済的な成長を優先してきた戦後の日本だが、バブル崩壊や金融危機、人口減など長期・短期のさまざまな要因が重なり、局面は大きく変わった。しかし、人々の意識や諸制度は必ずしも変わりきっていない。終身雇用制や年功序列賃金、住宅ローン、年金……。21世紀の日本で「正しい」金銭感覚は何か、若い世代はどのような感覚を持っているのか、調べてみた。

◇第1章 2018年資産倍増計画/早く知れば知るほど貯まるお金の「正解」 収入、支出、貯金・運用…
◇第2章 〈収入〉負担増が直撃、中年になるとさらに減収?/人との差別化で稼ぐ力を
◇第3章 〈支出〉固定費管理が死命制する/早すぎる住宅購入に懸念
◇第4章〈貯金運用〉「積み立て」「天引き」で貯金/投資は生きるため「たしなむ」


第1章 2018年資産倍増計画/早く知れば知るほど貯まるお金の「正解」 収入、支出、貯金・運用…

 一つの会社に居続けられる保証はなく、給料アップも望めない。サラリーマンの経済環境は厳しさを増すばかりだ。専門家によれば、お金で苦労したくなければ、早くからお金に関心を持ち貯まる原理を学ぶしかない。あなたの子供や若い人のために、「正解」を大公開しよう――。

 「10年先、20年先の自分の仕事がどうなっているのかわからないのに、30年や35年もの住宅ローンを組むなんてバカじゃないですか」
 マネー相談に訪れた30代の男性は、住宅ローンに話題が移ると、こう言い放ったという。住宅購入をめぐっては、買ったほうが得とする持ち家派と、賃貸住まいに軍配を上げる賃貸派で、果てしない神学論争が繰り広げられてきた。人口減少から若い人たちを中心に賃貸派が増えているとされるが、ここまで住宅ローンを否定するのは珍しい。
 相談にあたったファイナンシャルプランナー(FP)の藤川太さんが言う。
 「今の若い人のマネー感覚は、昔とは全然違います。これからは、一つの会社で働き続け、給料が上がり、退職金をもらえる、などという世界は徐々になくなっていきます。厳しい時代にもまれているからこそ、彼らのモノの見方も厳しくなるのでしょう」
 30代のFP、風呂内亜矢さんも、世代による感覚の違いを痛感するという。
 「私は30代後半ですが、少し下の世代になるとめちゃくちゃ堅実になります」
 風呂内さんによると、30代前半より下は、派手にお金を使うことに喜びを感じず、モノは所有するよりシェアがいいと思っている。男女で食事をしても割り勘が当たり前、新入社員のころから貯金に興味があり、「『財形』ってやったほうがいいですよね」と聞いてくる・・・

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