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経済・雇用
朝日新聞出版

「リストラ業界」は氷河期の嵐 ブラック企業もびっくり

初出:2018年3月9日号
WEB新書発売:2018年3月22日
週刊朝日

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 「人手不足」などと言われる一方、大手企業などの人員削減が目立っている。日本経済が曲がり角を迎える中での通過点なのかも知れないが、特に激しい業界や大学などから聞こえてくる悲鳴をお伝えする。

◇第1章 リストラの嵐が吹き荒れる「限界業界」
◇第2章 リストラ計画で不安定な非正規
◇第3章 人件費の削減で若手にしわ寄せ
◇第4章 私大のリストラ、大学教授も失業


第1章 リストラの嵐が吹き荒れる「限界業界」

■NEC、富士ゼロックスなどハイテク産業
 業績不振が続く電機・ハイテク業界、地銀中心に再編・統合の最中の金融業界、18歳人口が減少する中、定員割れの私大が相次ぎ、教授ら教職員のリストラなどを進める大学……。「限界業界」から聞こえてくる悲鳴をリポートする。

 メガバンクにいた50代の元行員は出向・転籍前のときをこう振り返る。
 「出向させられる直前の50歳ぐらいになると意識する。相手先により処遇に違いがあるが、給料はだいたい半分になる」
 黄昏の日本に高度経済成長という時代があった。半世紀近くを経て有効求人倍率はその末期以来の高水準にある。だが、この人手不足の最中に企業の構造改革、人員リストラが止まらない。
 今年に入りNECや富士ゼロックスが人員リストラを相次ぎ打ち出した。
 NECは1月30日、2020年度に向け国内で3千人を削減する構造改革を発表。他社に比べ多い間接費の削減を狙う。国内8万人を対象に、退職による自然減を含まず希望退職者募集などで減らす。翌31日は富士フイルムホールディングスが傘下の富士ゼロックスを再構築し、新会社が世界で1万人を減らすと発表した。
 電機・ハイテク関連業界は韓国や中国勢の躍進が著しく、日本勢は劣勢で事業撤退や再構築を加速させている。最近は人工知能(AI)や自動運転技術などの開発競争が激化し、先端分野への取り組みも必要だ。
 電機・ハイテク関連業界で「開発部門の人材を採りにいっている」というのは、組織・人事コンサルタントの秋山輝之・ベクトル副社長。人材配置を見直すリストラが増えているという。昨年はニコンやウシオ電機などが希望・早期退職者を募集し、東京商工リサーチによると、主要企業の募集件数が5年ぶりに増えた。
 求職者に対する求人数割合の有効求人倍率は昨年平均で1・50倍。厚生労働省によると1973年の1・76倍に次ぎ過去2番目に高い。リストラ増加について、秋山氏は「転職先がある状態になり企業がリストラする環境が整った」と話す・・・

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