民間を大きく上回る厚い待遇、横並びのぬるま湯組織にどっぷり浸かり、仕事も楽ちん。景気低迷に苦しむこの時代、そんな『天国』がいまだに存在するのが公務員の世界である。
◇同じ仕事でも公務員なら2倍強!
◇50歳で大半が1000万円突破
◇志望者殺到、『難関』試験に抜け道
守衛、運転手、用務員……。同じような仕事をしていても、公務員は民間企業の2倍強の給料がもらえる。「官民格差」は歴然としてある。給与だけではない。退職金も公務員ならばっちりだ。
台風上陸で首都圏の交通網が麻痺した9月21日の夜──。東日本高速道路から業務を受託する都内のある警備会社は、高速道路の車両を遮断する決定が下されるや、警備員を現場に素早く配置。インターチェンジへの誘導を無事に完了させた。
「われわれの仕事は、サービス業だ。むろん時間外でも対応するし、危険と背中合わせの現場でも、必ず業務をまっとうする」
同社の役員は、誇らしげに自らの仕事について語った。だが、公立学校、役所などの公的機関で働く地方公務員の守衛との年収格差に話が及ぶと、表情は一変。怒りに身を震わせた。
民間警備員の年収288万2000円に対して、公務員の守衛は699万5601円。なんと、公務員は民間よりも2・43倍も高い。
「守衛の仕事には、われわれのような緊急対応の仕事もない。施設の中にいてナンボの世界。この格差は民間を馬鹿にしている」
◎いっこうに縮まらない民間との待遇ギャップ
図1‐1は、総務省と厚生労働省の全国データを基に、編集部が独自にまとめた類似職種の官民平均年収格差である。
民間と比べた地方公務員の年収倍率は、医師、看護師の専門職よりも、全国自治体で約15万人いる技能労務職員(ブルーカラー職員)のほうの高さが際立つ。
最も官民格差が少ないバス運転手でも、公務員の698万2063円に対して民間は427万2700円と、1・63倍に達するのだから、相変わらずの『おいしい』職場ぶりだ。各自治体で技能労務職員を含めた公務員給与の見直しはそれなりに打ち出されてはいる。だが、景気低迷のあおりを直接くらう民間との格差は、いっこうに縮まらない。
冒頭の警備会社の役員によると、1日8時間の警備で会社が依頼主から受け取る金額は、10年以上前なら2万円だったが、今は1万〜1万2000円と、相場水準はほぼ半減。しかも「他社は、さらに安売りを仕掛けてくる。警備は安全が売り物のはずだが、安さだけを売っている・・・
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民間を大きく上回る厚い待遇、横並びのぬるま湯組織にどっぷり浸かり、仕事も楽ちん。景気低迷に苦しむこの時代、そんな『天国』がいまだに存在するのが公務員の世界である。同じような仕事をしていても、公務員の給料は民間企業の2倍強。給与だけでなく退職金にも「官民格差」が存在する。[掲載]週刊ダイヤモンド(2011年10月15日号、10900字)
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