欧州のソブリン危機は他人事ではない。日本の財政状態はまさに火の車であり、震災復興でさらなる負担がのしかかる。日本の金融機関の足元では、日本国債という時限爆弾が時を刻んでいる。
◇大量保有で高まる金利リスク 自縄自縛に陥った銀行の窮地
◇金利1%上昇で6兆円もの評価損
◇格下げでメガに影響? 自己資本比率が大幅低下
◇国債暴落はありうるのか 三つのシナリオを大検証
「次は日本国債の番だ」──。米系のある投資銀行幹部は最近、こう公言してはばからない。政府当局者にその危うさを説いて回っている。
それも無理はない。客観的に見れば日本の財政状態は、欧州のPIIGSと称される重債務国よりも悪化している。政府債務残高は対名目GDP比で200%超と突出して高い。
欧州の大混乱と歩調を合わせるかのように、外資系の格付け会社はこぞって格下げに動いている(表2‐1参照)。これまで音なしを決め込んでいた日本勢もR&I(格付投資情報センター)が今年8月、年内にも格付けを見直す姿勢を示している。
これまでもさんざん指摘されてきた日本国債の危機。ところが、暴落は起こらず国債の安定消化が続いている。今回も皮肉なことに長期金利は低水準で推移。むしろ、海外の混乱によって、比較的リスクの低い日本に資金が向かい、国債が買われるといった現象が起きている。
だが、これが永遠に続くわけではない。危うい安定の上に乗っかっていられるのは、金融機関がせっせと国債を買い進めているからだ。銀行全体で預金の3割弱を占めている。
なぜか。背景にあるのは、貸し出しの伸び悩みである。一方で、預金は増え続けているため、常に運用先に頭を痛めているのだ。一時は、オルタナティブ運用と称して、リターンの高い証券化商品などに走ったが、リーマンショックで大やけどし、日本国債に戻らざるをえなくなっているというのが偽らざる実態だ。
それを後押ししているのが、自己資本比率を計算するうえでの国債の『特別扱い』にある・・・
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欧州のソブリン危機は他人事ではない。日本の財政状態はまさに火の車であり、震災復興でさらなる負担がのしかかる。日本の金融機関の足元では、日本国債という時限爆弾が時を刻んでいる。[掲載]週刊ダイヤモンド(2011年11月5日号、3900字)
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