政治・国際
時事通信社

イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を

2015年03月02日
(6500文字)
e-World

このエントリーをはてなブックマークに追加

[PR]
★時事通信社は「e-World」のタブレット版「e-World Premium」(月刊)を創刊しました。おなじみ浅羽祐樹、李英和、城山英巳ら多彩な執筆陣のお勧め記事をまとめて購読いただけます。ご購入はhttp://www.jiji.com/service/e-world/にアクセス、「購入はこちら」から各電子書店へ。

◇イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を
◇過剰反応は禁物、中東へ関与続けよ─日本どう喝で恐怖心植え付け狙うイスラム国


イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を


■有志連合と認知されないシリア軍
■「テロとの戦い」で政権巻き込む
■シリア政府排除なら壊滅作戦は停滞

 2月に入って、ダーイシュ(「イスラム国」のアラビア語の通称)に対する国際社会の攻勢と結束がにわかに高まりを見せている。
 有志連合の一角をなすヨルダンは、モアズ・カサスベ中尉処刑への報復として、シリア、イラク領内での空爆を強化すると発表、米国もオバマ大統領がイラクでの一時的な地上部隊投入を念頭に置いた文書を議会に提出した。また国連では、ロシアの提案の下、石油取引や身代金支払いを禁止した安保理決議第2199号が全会一致で採択された。
 こうした動きに逆行する形でシリアが疎外され続ければ、地域の混乱はさらに助長され、ダーイシュに延命の余地を与えるだけである。

◇有志連合と認知されないシリア軍

 邦人人質2人が殺害されて以降、日本ではダーイシュの脅威がことさら強調されるようになっている。だが、シリア国内に目を向けると、彼らが勢力を弱めていることは明らかだ。
 昨年9月から続いていたシリア北部アインアルアラブ市での戦闘は、現地のクルド人民兵組織、西クルディスタン移行期文民局人民防衛部隊(YPG)がイラク・クルド人治安部隊「ペシュメルガ」や有志連合の後押しを受けて勝利し、その攻勢はトルコからの兵たん線上に位置するタルアブヤド市やジャラブルス市に及ぼうとしている。ダーイシュ内部では、非アラブ人幹部の狭量な宗教解釈や蛮行に不満を募らせたアラブ人が離反し、トルコに脱走するケースが頻発している。
 シリア人の離反も相次ぎ、その一部はアルカイダ系組織「ヌスラ戦線」などのイスラム過激派に身を寄せるようになっている。カリフ制樹立が宣言された昨年半ばには、ヌスラ戦線や反体制武装集団「自由シリア軍」の戦闘員多数がダーイシュに合流したが、今やその逆の動きが生じているのである。さらに東部のデリゾール県では、「東部人民抵抗」を名乗る組織がダーイシュ戦闘員を襲撃するようになっており、住民の反抗も強まっている。
 ダーイシュの退潮は、・・・

この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を

過激派組織「イスラム国」は、人質の惨殺に加え、イラクでの石像破壊など蛮行の限りを尽くしている。特に同組織の台頭前から国内が内戦状態にあったシリアでは、アサド政権や反政府運動が入り乱れていたため、有効な戦線の構築にはほど遠い状態。同組織の壊滅のためには、アサド大統領の力も必要との指摘が強まっている。[掲載]e‐World(2015年2月25日、6500字)

スマートフォン、iPadでも読めますこの商品のアドレスをメールで送る

Facebookでのコメント

ご利用上の注意

  • WEB新書は、インターネットにつないだパソコン、iPhoneなどのスマートフォンやiPadなどインターネットブラウザを搭載した情報端末からの閲覧に対応しています。携帯電話からの閲覧には対応していません。
  • WEB新書は、著作権保護のためパソコンのローカル環境への保存はできない仕様となっています。あらかじめご了承ください。
  • WEB新書の購読には指定の料金が必要です。料金は商品のご購読時に1回発生します。ご購読後は何度でも繰り返しご覧いただけます。商品の閲覧権は1年間保証されます。ただし、著作権者や出版社などの事情により、販売停止や閲覧停止になる場合があります。
  • WEB新書の料金のお支払いはクレジットカードでの決済となります。朝日新聞社が提供する課金・認証サービス「朝日ID」への会員登録および、購読手続きが必要です。
  • WEB新書の購読に伴う取引は、「朝日ID」を運営する朝日新聞社とお客様との間のお取引になります。
  • 購読手続きが完了した商品は、商品の記事を全文閲覧することができます。購読期間中は「マイWEB新書」に保存され、何度でも閲覧することができます。マイWEB新書へのアクセスおよび、商品の閲覧には「朝日ID」へのログインが必要です。
  • WEB新書のサービスの内容や購入手続きに関して不明な点は、こちらの問い合わせ窓口よりお願いいたします。

このページのトップに戻る