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時事通信社

イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を

初出:e-World2015年2月25日
WEB新書発売:2015年3月2日
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◇イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を
◇過剰反応は禁物、中東へ関与続けよ─日本どう喝で恐怖心植え付け狙うイスラム国


イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を


■有志連合と認知されないシリア軍
■「テロとの戦い」で政権巻き込む
■シリア政府排除なら壊滅作戦は停滞

 2月に入って、ダーイシュ(「イスラム国」のアラビア語の通称)に対する国際社会の攻勢と結束がにわかに高まりを見せている。
 有志連合の一角をなすヨルダンは、モアズ・カサスベ中尉処刑への報復として、シリア、イラク領内での空爆を強化すると発表、米国もオバマ大統領がイラクでの一時的な地上部隊投入を念頭に置いた文書を議会に提出した。また国連では、ロシアの提案の下、石油取引や身代金支払いを禁止した安保理決議第2199号が全会一致で採択された。
 こうした動きに逆行する形でシリアが疎外され続ければ、地域の混乱はさらに助長され、ダーイシュに延命の余地を与えるだけである。

◇有志連合と認知されないシリア軍

 邦人人質2人が殺害されて以降、日本ではダーイシュの脅威がことさら強調されるようになっている。だが、シリア国内に目を向けると、彼らが勢力を弱めていることは明らかだ。
 昨年9月から続いていたシリア北部アインアルアラブ市での戦闘は、現地のクルド人民兵組織、西クルディスタン移行期文民局人民防衛部隊(YPG)がイラク・クルド人治安部隊「ペシュメルガ」や有志連合の後押しを受けて勝利し、その攻勢はトルコからの兵たん線上に位置するタルアブヤド市やジャラブルス市に及ぼうとしている。ダーイシュ内部では、非アラブ人幹部の狭量な宗教解釈や蛮行に不満を募らせたアラブ人が離反し、トルコに脱走するケースが頻発している。
 シリア人の離反も相次ぎ、その一部はアルカイダ系組織「ヌスラ戦線」などのイスラム過激派に身を寄せるようになっている。カリフ制樹立が宣言された昨年半ばには、ヌスラ戦線や反体制武装集団「自由シリア軍」の戦闘員多数がダーイシュに合流したが、今やその逆の動きが生じているのである。さらに東部のデリゾール県では、「東部人民抵抗」を名乗る組織がダーイシュ戦闘員を襲撃するようになっており、住民の反抗も強まっている。
 ダーイシュの退潮は、・・・

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イスラム国掃討にアサド政権必要─「退潮」機に全シリアで結束を

過激派組織「イスラム国」は、人質の惨殺に加え、イラクでの石像破壊など蛮行の限りを尽くしている。特に同組織の台頭前から国内が内戦状態にあったシリアでは、アサド政権や反政府運動が入り乱れていたため、有効な戦線の構築にはほど遠い状態。同組織の壊滅のためには、アサド大統領の力も必要との指摘が強まっている。[掲載]e‐World(2015年2月25日、6500字)

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