◇創造的破壊 人間育む土壌づくり
◇1部昇格 10年かけ、ようやく花
◇勇退 「最高のチーム」託す
◇エピローグに代えて 心の古里、東北の皆さまへ
「今、野球部には分厚いコンクリートが張られていて、下の土が見えなくなっている。これでは新人という種が入ってきても花が咲かない。君たちにはこのコンクリートをはがしてほしい」
母校・国学院大の監督2年目、1997年春。横浜市内の野球部合宿所で、竹田利秋氏は学生たちに語りかけた。「高校生は『甲子園に行こう』というだけで走りだすが、大学生はそうはいかない。小手先ではなく、その土壌から大幅に変える必要がある、と思った」
前年の96年3月、55歳で仙台育英高の教頭を退職して監督に就いた。チームは東都大学野球2部リーグに低迷。「『野球部を立て直してほしい』という母校の役に立ちたかった」
「これは長期戦」
仙台育英高を率いた95年夏の全国選手権大会以来、約7カ月ぶりの現場復帰だったが、チームを見た時、「これは長期戦だな」と覚悟した。「自然のままの状態にしておきながら、学生一人一人の特徴や、長所短所を見極めようと考えた」
1年目は春、秋とも6チーム中4位。「やはり、低迷しているチーム特有の原因がいくつも浮かび上がってきた」
練習を嫌がり、工夫もない。ただ惰性で、楽な方へ流れてしまっていた。チームの目的もばらばらで、学生の目標意識も極めて低い。高校時代の教え子が練習を見に来て言った。「先生、グラウンドが汚いですね」と。・・・
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「今、野球部には分厚いコンクリートが張られていて、下の土が見えなくなっている。これでは新人という種が入ってきても花が咲かない。君たちにはこのコンクリートをはがしてほしい」。母校・国学院大の監督2年目、1997年春。横浜市内の野球部合宿所で、竹田利秋氏は学生たちに語りかけた。[掲載]河北新報(2011年2月1日〜5月27日、5100字)
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