医療・健康
毎日新聞社

医療界の原子力ムラ

2012年02月24日
(4100文字)
サンデー毎日

このエントリーをはてなブックマークに追加

医療界の原子力ムラ


 原発事故によって長期的な被曝医療体制の構築が求められている。しかし、医療と原発の関係に光が当てられることはない。最先端を行く医療界が『原子力ムラ』に侵食されているとは誰も思わないからだ。医療と原発が交わる最前線を追った。




 「世間に迎合するように2分の1にするのか」

 放射線影響の専門家らで構成する文科省の放射線審議会が2月2日、厚労省が昨年12月に発表した食品の暫定規制値の見直し案に異議を申し立てた。

 一般食品では現行の1キログラム当たり500ベクレルから100ベクレル以下への引き下げを認める一方、乳児用食品と牛乳をその半分の50ベクレル以下まで引き下げることが「厳し過ぎる」というのだ。

 議論の中では、同審議会委員で独立行政法人「放射線医学総合研究所(放医研)」の酒井一夫・放射線防護研究センター長が発言した。

 「今回は100ベクレルで設定すれば、子どもは適切に防護されていると考えてよい」

 酒井氏は東大医学部、ハーバード大で研究し、世界各国が指標とする被曝基準を定める国際放射線防護委員会(ICRP)委員を務めるなど、この分野のエリート。震災直後、被曝問題全般で官邸に助言する「原子力災害専門家グループ」のメンバーにも選ばれた。

 だが、その経歴に気になる点がある。1999年から約7年間在籍した財団法人「電力中央研究所(電中研)」は、その運営費の大半が電力9社などによって賄われている。酒井氏がここで打ち込んだのが、温泉の効能などとしてうたわれることがある「ホルミシス効果」と呼ばれる被曝影響だった・・・

続きを読む

この記事の続きは、WEB新書でお読みいただけます。

医療界の原子力ムラ
210円(税込)

原発事故によって長期的な被曝医療体制の構築が求められている。しかし、医療と原発の関係に光が当てられることはない。最先端を行く医療界が「原子力ムラ」に侵食されているとは誰も思わないからだ。医療と原発が交わる最前線を追った。[掲載]サンデー毎日(2012年2月26日号、4100字)

ビューアで読む

スマートフォン、iPadでも読めますこの商品のアドレスをメールで送る

Facebookでのコメント

ご利用上の注意

  • WEB新書は、インターネットにつないだパソコン、iPhoneなどのスマートフォンやiPadなどインターネットブラウザを搭載した情報端末からの閲覧に対応しています。携帯電話からの閲覧には対応していません。
  • WEB新書は、著作権保護のためパソコンのローカル環境への保存はできない仕様となっています。あらかじめご了承ください。
  • WEB新書の購読には指定の料金が必要です。料金は商品のご購読時に1回発生します。ご購読後は何度でも繰り返しご覧いただけます。商品の閲覧権は1年間保証されます。ただし、著作権者や出版社などの事情により、販売停止や閲覧停止になる場合があります。
  • WEB新書の料金のお支払いはクレジットカードでの決済となります。朝日新聞社が提供する課金・認証サービス「Jpass」への会員登録および、購読手続きが必要です。
  • WEB新書の購読に伴う取引は、「Jpass」を運営する朝日新聞社とお客様との間のお取引になります。
  • 購読手続きが完了した商品は、商品の記事を全文閲覧することができます。購読期間中は「マイWEB新書」に保存され、何度でも閲覧することができます。マイWEB新書へのアクセスおよび、商品の閲覧には「Jpass」へのログインが必要です。
  • サービスの内容や購入手続きに関して不明な点は、こちらの問い合わせ窓口よりJpassお客様サポート宛にお願いいたします。

このページのトップに戻る