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特集 (6)ヤンチャなやつのほうが仕事をやっていても面白い

2016年8月31日更新
写真:河原雅彦(左)と橋本さとし=岩村美佳撮影 河原雅彦(左)と橋本さとし=岩村美佳撮影

――ということですが、今度は橋本さんが思う“演出家・河原雅彦”の魅力は。

橋本:今の話、めちゃめちゃうれしいですね。やっぱりそう思ってくれている人に対して、自分も同じようなことを思っているんですよね。リーダーとは何度か仕事をしていますが、役者をやっているときは「コイツとがっているな」というところ大好き。

 演出家としてはひょうひょうとしているんですよ。ただし、言うことはトゲトゲしいんです、意外とね(笑)。でも、そのトゲトゲしさの中にユーモアもあってね、ピリピリ感は全然出さないんです。あそこまで役者を嫌な気持ちにさせずに自分のやりたいこと、やらせたいことを伝えられる演出家ってそうそういないですよ。ある稽古中に、「本来、君はパリの片隅に捨てられている女なんだよ。でも、今の君は銀座かどこかの不細工なホステスにしか見えない」とか言って(笑)。

河原:だってそうとしか見えなかったんですもん(笑)。

橋本:言われている本人は一瞬“エッ?”と思うけど、まわりはおかしくてしょうがない。そうやってその役者へイメージを伝えるだけでなく、周りの空気感を作るのがうまいんですよ。リーダーが意識してそうしているのかはわからないけど。演出家って演技を指導したり、芝居を作ったりするだけでなく、場の空気を作るという仕事もあるからね。

 その上で、リーダーの演出は僕を自由にさせてくれる。これだけ2人でがっぷり四つで仕事をするのは初めてといってもいいくらいですが、今回、役者と演出家として組めて楽しいです。僕のことを信頼してくれていることも感じるし、それに応えようと思わせてくれる演出家です。

――相思相愛ですね!

河原:さとしさんには俳優と演出家というところだけでなく、私生活でもわかるわーというところが多くて(笑)。

橋本:僕ら、結構いろいろ経験しているからね(笑)。普通の枠にとらわれていない人って、私生活もお留守になっていることが多いんだよね。

河原:結構ね。そういえば岸さんもそうだったりするし(笑)。

橋本:そうそう。ヤンチャなやつのほうが仕事をやっていても面白いなとリーダーを見ていて思いますよ。ヤンチャ度合いというか、お留守度合いはインタビュー記事には載せられないけど(笑)。

河原:確かにプライベートなところを聞かれたら、公に出せることは……。

河原&橋本:ほぼない!!(笑)

〈インタビューを終えて〉
 インタビュー中、「苦しい」「苦痛」を連呼していたおふたりですが、その表情は終始充実感にあふれていました。よりよきものをともに作りあげようとする同志の絆も感じさせるお話のなかで印象的だったのは“テオのすごさ”という新しい視点。37歳の若さで命を絶ったヴィンセントも早世ですが、翌年に亡くなったテオはわずか34年の生涯。ヴィンセントにとってのテオ、テオにとってのヴィンセント、2人のゴッホの物語への関心が高まりました。

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◆ミュージカル「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」
《プレビュー公演》2016年9月2日(金) かめありリリオホール
《東京公演》2016年9月7日(水)~24日(土) 紀伊國屋サザンシアター
⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
https://musical-gogh.themedia.jp/

◆ミュージカル「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」公開歌唱稽古風景公開!
https://youtu.be/ihu-pi_Mkls

《筆者プロフィール》千曉 舞台とそれに関わる人々の情熱を伝えることをモットーに、web媒体や公演パンフレットなどでライターとして活動。