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特集 (3)こういう感じでダメ出しをされるんです(笑)

2016年9月5日更新
写真:石飛幸治=岩村美佳撮影 石飛幸治=岩村美佳撮影

――戯曲には、登場人物たちが牽制(けんせい)しあう様が細かく書かれていますよね。演じる側は神経が疲れそうと思ったのですが。

石飛:すごく神経疲れるだろうなーと思います。こういうスカッとしない話って、ホンットに疲れるんですよ! 「トーマの心臓」もそうですし。2時間というギュッとした中にいろんなドラマが込められているので、恐ろしい(笑)。あと、今日はスタジオライフの女役ばかり選ばれて話をしていて、自分としては女役を演じることがすごく普通になっているんですが、普通に考えたら変じゃないですか(笑)。

――スタジオライフを見たことがない方からするとそうですよね。今日は、全員女性の役を得意とされている方ばかりですが、今回のように女性の黒い部分が見える役を演じるときはどんな気持ちですか? 

久保:自分には、まったくない思考ばっかりなんで。女の人の思考って……。

青木:女の人の思考もそうだし、人生経験がそもそも少ないよね。

――人生の先輩である、石飛さんはちょっとわかりますか?

石飛:いや、全然わからないですよ(笑)。ただ、一番最初に女役を演じたときに、倉田さんから「女も男も関係なく感情なのよ」といわれたんです。お客様に「女らしさを、すごく研究されてらっしゃるんですね」とよくいわれるんですけど、実はまったくしていません! 

――所作から入ることはないと。

石飛:所作から入りすぎると、倉田さんの望んでることと違ってしまうことがあるんです。日本の女優さんって、こんなこと言っちゃうとすごく失礼なんですけど、ウェットに流れやすいんです。逆にイギリスなど海外には、なんてドライな役者が多いんだろうと思います。もちろん日本の女優さんにもドライな方はいますし、この人すごいと思う女優さんはだいたいドライです。で、僕たち男が女性を演じるとちょうどよくドライになるのかなと思って。だからウェットに流れると絶対に怒られるんですよ、倉田さんに(笑)。感情が見えなくなって、男が演じていることが生かされなくなっちゃうから。

――ドライという意味では、青木さんが演じられる女性は、海外の女性のドライさがありますね。先日演じられた「訪問者」のヘラも素晴らしかったです。

青木:本人はドライと思ってやってないんですよ。超ウェットになってると思っているんです。

倉田:被害者意識に立たないということが大事なんです。役の解釈においても、被害者のポジションに立っちゃうと、どんどんウェットになってしまう。そうじゃなくて、ストーリーの中で責任を取ることが大事。ストーリーの中で、ヘラがヘラとして、自分の至らなさや悪いところに責任を感じること。どちらかというと、加害者のスタンスに立たなければいけないんです。実際、絶対、加害者なんですよ。そこで、被害者面をしている人を見ると腹が立つ(笑)。

石飛:わかります? こういう感じでダメ出しをされるんです(笑)。

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