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特集 【トピックス】ミュージカル「ミス・サイゴン」出演
ダイアモンド☆ユカイ、ロックなエンジニアを表現したい

2016年9月13日更新
写真:ダイアモンド☆ユカイ=安田新之助撮影 ダイアモンド☆ユカイ=安田新之助撮影

 1992年4月に1年半というロングラン公演からスタートしたミュージカル「ミス・サイゴン」。以後、再演を重ね、2012年には新演出版として新たな「ミス・サイゴン」を上演し、これまで1300回以上の公演を重ねてきた。初演から、アメリカン・ドリームを追い求めるエンジニア役を演じてきた市村正親が、今公演で「ミス・サイゴン」を卒業することを発表。前回から引き続いて駒田一、そして新たにダイアモンド☆ユカイがエンジニア役(トリプルキャスト)にキャスティングされた。そのダイアモンド☆ユカイの取材が大阪で行われた。※ダイアモンド☆ユカイの☆は、六芒星(ろくぼうせい)のマーク(ウエストプラン・真名子陽子)

 物語は、1970年代のベトナム戦争末期、陥落直前のサイゴン(現・ホーチミン市)。フランス系ベトナム人のエンジニアが経営するキャバレーで、ベトナム人少女キムとアメリカ兵クリスとの出会いから始まる。しかし、永遠の愛を誓いながらもサイゴン陥落で離ればなれになり、混沌(こんとん)とするサイゴンでキムはクリスとの間に生まれた一人息子のタムを、クリスがいつか迎えに来てくれると信じながら育てていた。それを知らないクリスは、アメリカで新たな人生を送ろうとエレンと結婚。しかし、子供とともにキムが生きていると知ったクリスは、キムが住むバンコクへ。だが、したたかに“アメリカン・ドリーム”を追い求めるエンジニアに運命の糸を操られ、不幸なすれ違いが起こる。そしてキムは、愛するタムのためにある決意を固めるのだった。

 初めて出演するミュージカルについてユカイは、「20代の頃から興味はあったけれど、自分はロックンローラー。ミュージカルの世界は憧れではあったが別世界だった」という。しかし、歌を作るときの題材にもなり、歴史好きなこともあって「レ・ミゼラブル」などのミュージカル作品は見ていたそうだ。

 「ミス・サイゴン」について前回の公演を見たユカイは、「ストーリーと音楽にどんどん引き込まれて、自分が憧れていたロックがそこにあったんです!」と、目を輝かせてその時の感動を語ってくれた。ちょうど、「ミス・サイゴン」で描いている時代と、アメリカで、ジミ・ヘンドリックスやザ・ドアーズといったロックスターが台頭し、ユカイがロックに目覚めた時代が重なるのだという。その「時代」が重なったことで、さらに「ミス・サイゴン」への憧れを強くしたのだろう。曲を聞いたとき、これはロックだと感じたそうだ。

 エンジニアの感想は、「俺がそこにいる、ダイアモンド☆ユカイそのものじゃないか!?」。そして、「アメリカン・ドリーム」を聞いて、「なんだこりゃ!って、雷に打たれた感じ。今まで30年間ロックをやってきたけれど、表現したいことがこのミュージカルの中につまっていた」と感じ、「音楽を聞いただけで泣いた。とても美しいよね」とも。そして歌いたい、表現したいという気持ちがあふれたという。そこからオーディションを受け、見事エンジニア役をつかんだユカイ。

 「歌いたい、表現したいと思っていたことができるとは夢にも思っていなかったので、場を与えてもらっただけでうれしい。けれどプレッシャーの塊もある。市村さんはザ・エンジニア、駒田さんは前回もやっているし、自分は大丈夫か?と思うけれど、場を与えてもらったので、くらいついていきたい。2人と同じことはできないので、ダイアモンド☆ユカイなりのエンジニアを演じたいし、自分にしかできないなにかを絶対にみつけて、思いっきりアメリカン・ドリームを歌いたいですね」と、エンジニア役への思いを、飾らずまっすぐな言葉で語る。

 そして市村から言われた「ユカイちゃんは雰囲気がいいから」という言葉が、良いヒントになったそうだ。「20年、30年とミュージカルをやってきた人にはかなわない、特技があるとしたら雰囲気だなと。エンジニアはダイアモンド☆ユカイに近い存在なのでそれをもとに作っていきたい」と、本格的に始まる稽古を前に、抱負を語ってくれた。

 「人生の一大転機です。歌で表現できる喜びを感じながら演じます。今回のミス・サイゴンにかけていますし、ミス・サイゴンだからこそ、自分にできることがあると信じて突き進み、できるすべてをぶつけていきたいです。『ロックなエンジニア』、これを表現したい気持ちでいっぱいです」と会見を締めくくった。

 なぜ、ダイアモンド☆ユカイがエンジニア役に? そう思ったのは私だけではないだろう。しかし今回、熱く「ミス・サイゴン」を語る、ロックンローラー・ダイアモンド☆ユカイの話を聞いて、そこにかける思いの強さを感じることができた。ポスターはオールバックにしたユカイのエンジニアだが、まだビジュアルも考え中だという。さて、どんな「ロックなエンジニア」が登場するのか、がぜん楽しみになってきた。

【フォトギャラリーはこちら】

◆ミュージカル「ミス・サイゴン」
《プレビュー公演》2016年10月15日(土)~18日(火) 帝国劇場
《東京公演》2016年10月19日(水)~11月23日(水・祝) 帝国劇場
《岩手公演》2016年12月10日(土)~11日(日) 岩手県民会館 大ホール
《鹿児島公演》2016年12月17日(土)~18日(日) 鹿児島市民文化ホール(第1)
《福岡公演》2016年12月23日(金・祝)~25日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
《大阪公演》2016年12月30日(金)~2017年1月15日(日) 梅田芸術劇場メインホール
《名古屋公演》2017年1月19日(木)~22日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール

⇒内容については公式ホームページなどでご確認下さい。
http://www.tohostage.com/miss_saigon/index.html

《筆者プロフィール》真名子陽子 (株)ウエストプランで「スターファイル」の企画・編集を行っている。舞台のおもしろさは「フィクションをノンフィクションで見ること」。ひとりでも多くの人に舞台を見てもらえるように、心を動かしてもらえるように、情報を発信していきたい。